2008年10月21日

MEGA PEACEと「つながり」 (1/4)

 昨年のMEGA PEACE vol.1を通じて「人と人とのつながり」の大切さを語ってきた。曖昧で分かりにくいとか、宗教団体みたいだ、なんてこともよく言われていた。僕自身がうまく言語化できなくて、たくさんの人に要らぬ苦労をかけたとも思う。相変わらず語りにくいテーマではあるが、戸塚ちゃんと話したこの機会に少しまた触れてみようと思う。

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 人と人とのつながりが大切であることは、わざわざ言うまでもないことだ。なぜそれをわざわざお題目に掲げるのだろう?

 誤解されやすいのは、たくさんの友だちをつくる場=MEGA PEACEである、という図式だ。すると友だちがいることが「つながり」となって、そうじゃない人間関係は「つながってない」ものになってしまう。僕はむしろ、友だちじゃない人間に目を向けることこそ、MEGA PEACEの本質であってほしいと思っている。

 たとえば、隣部屋の住人が気味悪いと言っている人がいるとする。よくある話だ。わずか5cmくらいの壁によって遮られているだけで、よく知りもしない人間に対して敵意が生まれることがある。それは僕らの習性だ。

 その5cmを超えるのは難しい。「じゃあわかり合うために壁を取っ払って一緒に住もうぜ」なんてことには決してならない。人はそれぞれのコミュニティで生きているし、それを守ることなしには生きていけないからだ。

 実は、その5cmの壁に1日だけ風穴を穿てば世界は変わる。隣の奴が自分の好きな野球チームを応援していたり、好きな芸人が一緒だったり、そんなことだけで、僕らは隣部屋の住人に心を許せたりもするものだ。

 問題は、その5cmの穴をどうやって開けるのか、だ。


 【フォト】2007年10月21日、WASEDA125のラストステージ。あれからもう1年も経つんだね。