2009年6月17日

断るということ

 そろそろブログ更新を再開しようかな、と。

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 2週間での集中的な執筆を終え、正式に僕の本が出版されることが決まった。7月17日、今日からちょうど1ヶ月後。勉強法がメインの話だが、一般の人が読んでも面白いものだと思う。方向性としては「早稲田への道・完全版」といったところ。

 受験生にとってはこの本を読むだけでも十分に役立つと思う。と同時に、事業的に言えば道塾の広報という役割も兼ねている。かなり話題になり、その分だけ入塾者数も増えるだろうから、今はそれに滞りなく対応するための準備をしているところ。

 それに向けての大きな変化としては、早稲田生以外からもスタッフが加入しはじめたこと。今のところ東大生しかいないけれど(ウェブページは近日中に更新)、今後は東京近郊の主要な大学からスタッフが加入してくると思う。

 今までは人数が少なかったので、直接の知り合いで「こいつは!」と思った人間だけを誘うだけでやってこれた。ただ、これからは人数が増えてくることもあって、やる気のある学生を募集したり、人づてに紹介してもらったりと、より多くの大学生の中から選ばなければならない。

 その時に、せっかくスタッフをやりたいと名乗り出てくれても、残念ながら断らなければならないことが出てくる。もし断らなければ一生の付き合いになるかもしれない。その人にとって大学生活の非常に大きな場となることは間違いない。でも、断ればそれはすべてなくなってしまう。

 それが、自分の判断ひとつで変わってくる。

 これまで僕は「来るもの拒まず、去る者追わず」的な人づきあいしかしてこなかった。大学のサークルやイベントをやっていて、こちらから参加を断るということは、特別な事情がない限りはありえなかった。

 でも、事業としてやる以上、スタッフとして十分な力量があり、かつ道塾のカラーに合う人しか採用できない。何かしら光るものを持っていて、塾生が「この人にならついていける」と心から信じられるような人間じゃないといけない。だから、どうしても断る率が高くなる。

 今も、自ら積極的に応募してきてくれた学生であっても、その半分以上は断ってる。実際、東大や早稲田といった大学に限っても、全大学生から数えればスタッフとして採用できる学生は1割にも満たない。

 実際にスタッフ候補と会うと皆やる気があり、人間としてはいいヤツばかりだ。だからこそ微妙なラインにいる子が多く悩まされるが、最終的に、不安の種が残る人はすべて断ることにした。

 これまでずっと「走り続けるよ」と言い続けてきた。実際、いつ止むとも知れぬレースにおいて、毎日がラストスパートのような日々を送ってきたつもりだった。でも、それはあくまで「ゴールに向けて塾生を励ます」という中での辛さだったのだなと最近は感じてる。

 塾生をゴールへ導く大変さと、人との縁を断つ辛さというのはまったく別物で、断りの電話に伸ばす手がとてつもなく重く感じる。それが何度かあって、久しぶりに歩みを止めたくなった。

 とはいえ。

 実際に足を止めてる暇はないので、今日も変わらず走り続けるだけ。というわけで、次の山場は7月17日。今年新しく出る学参本ではおそらくダントツでNo.1になるだろう。お楽しみに。