2010年6月20日

DO IT! DO IT! GO AHEAD!  〜世界を変える男たち〜

道塾スタッフの朴の紹介で、久しぶりにスピード全開で走っている青年に会った。税所篤快(さいしょあつよし)という早稲田大学を2年近く休学している彼は、若干21歳ながらバングラデシュの教育を本気で変えようとしている。

ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス率いるグラミン銀行。その中で彼はドラゴン桜ならぬ「グラミン桜 E-Education」プロジェクトを立ち上げ、貧しさゆえに高い教育を受けられない農村部の若者に、インターネットを利用してトップレベルの教育を授けている。

「マザーハウス」を通じてバングラデシュのことを聞きかじってはいたが、彼の話によって別の角度から実態を知ることができた。曰く、アジア最貧国であるバングラデシュは日本を超えるほどの学歴社会であり、にもかかわらず教育格差は日本以上に激しいということ。

中学、高校の成績が一生ついてまわる。大学を受験できるかどうかすらその成績によって決まる。だがトップ校であるダッカ大学に入る若者のほぼ全員、一般の市民では到底払えない学費の必要な予備校に通うか、専属の家庭教師をつけて学ぶかしている。

農村部の貧しい家庭に生まれた瞬間に高等教育への道は絶たれ、それは即ち人生でたどり着ける限界があることを意味する。そうした高い壁を、インターネットというテコを使ってぶち破ろうとしている彼のスピード感に、久しぶりに刺激を受けた。

税所くんのブログ「Breaking the Wall」の中で、ムハマド・ユヌスに「DO IT! DO IT! GO AHEAD!」と言われるくだりには、本気で世界を変えてきた男と出逢い、彼自身もまたその一人になっていく瞬間が立ち現れている。走り続ける彼の視界には、目の前のバングラデシュの教育という枠組みを超えて、その国全体や世界までが入っていることだろう。

今を駆け抜けている若者は全身で充溢巻を表現している。僕もまだ26歳ではあるが、でも、もう26歳。あと数年で30代になり、おっさんの仲間入りだ。やばいやばい、負けていられないなと気合が入った。

今週末の6月26日は道塾の新たな旅立ちの日になる予定。率直に言って、道塾にはまだまだ使われていない力があり、それを活かせば全然違うスピード感になると思っている。そして、この半年間でそれができるだけの力も蓄えてきた。

ということで、そろそろギアを二段くらい上げる時期かなと考えています。

世界を変えるために、

ガンガンいこうぜ。

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全然違う話になるけれど、今日発売の『WEDGE』に掲載されました。新幹線「のぞみ」のグリーン車にタダで置いてある雑誌とのこと。夜行バス常連の道塾にとっては残念ながら縁遠い雑誌だけれど、「にっぽんの100人の青年」というコーナーで、作家の林えり子さんが書いてくれています。素晴らしい記事にしていただいたので、興味のある方は駅売店のキオスクや書店で手にとってみてください。