2009年2月4日

平山ビル、残り1ヶ月

 2月末で契約更新となる平山ビル。それにあわせて大半の住人が入れ替わる。予定だと25歳の4人は全員出ていき、更新後も残るのはコテツ君とたっくんの二人だけになる予定。平均年齢が一気に若返りそうだ。

 住み始めて2年。入れ替わりもあり、その間にここで暮らした住人は計8人。大きな喧嘩もなく(危機はよくあったけれど笑)、よく続いたと思う。僕はかなり迷惑をかける側だったが、なんだかんだで皆優しいので追い出されずにすんだ。

 「シェアハウスで暮らそう」と思い立ち、高校時代からの付き合いで、早稲田の寄席研を経てプロとして芸人をやっている聖二に声をかけたのが事のはじまりだった。インターネットで物件を調べ、翌朝すぐに不動産屋に行くと「この上だよ」と案内されて、ほぼ即決だった。

 とりあえず二人で仮契約したものの、家賃を払うには最低もう三人は必要だった。友人に片っ端から声をかけて入居希望者を探してもらって、見つかったのが竜二とたっくんと逸見ヤス。

 他の五人のメンツを見て怖じ気づいたのか、煮え切らないたっくんに「シェアがいかに素晴らしいか」を語り、「騙されたと思って、俺を信じてくれ」と強引に入居を決めさせたのだけれど、その彼は昨夜、「この家住んでほんとによかったですよ。人生で一番濃い2年でした。」と笑顔で言ってくれた。

 シェアハウスをしようと決めた理由は当然家賃もあるが、もうひとつは「生活レベルでの人間性」を磨きたいという思いがあった。当時の僕はトルストイ信者で、よく「愛が大切だ」みたいなことを口走っていたのだけれど、掲げる理想と現実の自分との乖離を感じていた(まぁトルストイ本人もそんな感じの人間ではあったが)。

 どんな綺麗事を言っても、生活レベルでは隠せないものがある。そこで本当に他者を思いやれるかどうか。口先だけじゃない生活レベルの人間性。それを追い求めて2年間という時間をここで暮らしてきて、分かったことは、僕は生活レベルの人間性はダメだということ。笑

 まぁ、それでも。

 最初の志高きシェアハウスから比べると見る影もなく、反省も多いが、それでも、本当にここに住んでよかったと思う。こんな僕を受け入れてくれた同居人たちと一緒に飲んだ日々を忘れることはないだろう。

 あと1ヶ月。たぶん人生最後のシェアハウス。思いきり楽しみたいと思います。