2008年11月5日

ウェブ世界


 2週間くらいウェブ巡回をやめていたら、RSSリーダーが800件を超えるストックをしてくれていた。いつもは少しほったらかしても200件くらいなので、ちょっと絶望的な気持ちになる。(ちなみにRSSリーダーというのは登録しているblogの新着記事を自動的に集めてくれるソフトのこと。僕はGoogle Readerを使っている。)

 3時間くらいかけて一通りの記事を読み終えて、気がついたこと。やっぱり多くのblogを巡回するというのはいい。さまざまな人の生活や思考の断片を知ることで、自分の生活や日々の読書からは生まれないアイデアのヒントが得られる。いくら非日常を求めていても、24時間のうち23時間半くらいは日常の中で生きるしかない。そんな僕らにとって、1日に少しずつ、すこし違った生き方をしている人々を追い続けることは、いい刺激になる。

 ただ、ここから確固たる自分の何かが出てくるとも僕には思えない。このところ「リアル」と「ウェブ」の関係性について、僕自身の生い立ちと絡めて考える機会があったのだが、やはりウェブにはウェブの限界がある。それは「ウェブがダメだ」と言っているわけではなく、ごく当たり前のことなのだ。

 とはいえ。

 僕の周りにいる人々の多くはそれ以前の段階だと思う。もし「RSSリーダー」と言われてピンとこないようなら、ITという素晴らしい文明の利器を使える時代に生まれたのに、それを生かし切れていない証拠だ。言うならば、せっかく鉄道ができたのに、怖くて徒歩で移動し続けるみたいなもの。

 最終的に、鉄道に乗らないという選択肢を取るのはいい。僕は自転車で、とか、車で、とか、船で、とか。それは生き方、ポリシーの問題だ。ただ、鉄道の存在と利便性は知っておいた方がいい。もはやITというのはそれくらい普遍的なものだし、今後ますますそうなっていく。乗り遅れるということは、それだけ世界に対して後手を取るということだ。

 振り返ってみれば人生の半分くらいはウェブと共に生きてきた。さらにその半分くらいはリアルよりもウェブで過ごす時間の方が長いような生活だった。最新情勢には疎いが、この世界の皮膚感覚だけはよく分かるつもりだ(すくなくとも日本語のパソコンによるウェブ世界ならば)。そして、僕はこれからもウェブと共に生きていくだろう。

 そういう自負と責任とから、もうちょっとITとの関わりについて僕自身が意識的になり、語るべきなのかな、なんてことを考えている。mixiやって、ニュース調べて、You tubeやニコ動見て、そしてエロサイト回るくらいの使い方じゃ、あまりに勿体ないよ(そして僕の周りの男の8割くらいはこんな感じな気がする)。

 【フォト】 沖縄食堂にて、夕食。玄米ご飯セット350円也。