2008年10月13日

変化の後の世代


 前時代的な価値観で、自分たちの成功体験だけを頼りに、相変わらず満員電車に乗れという大人たち。

 僕は、そんな大人たちは無責任だなと思う。麻生太郎が総理大臣になる直前、ある講演会でこう語っていた。「僕らの世代が、逃げ切れる最後の世代」。彼は皮肉を込めて語っていたのだが、つまるところ変化の時代より前に青春を過ごした人にとって、変化の後の世代に寄り添うだけの想像力はないということだろう。

 逃げ切る人々と同じ夢を持ちながら、しかし逃げ切れない時代に生まれた人たちは、この変化の時代に対応できないだろう。団塊の世代からはじまって、ロストジェネレーションという世代にまで達する、変化の前の価値観によって成功し、あるいは振り回されてきた人々の世代。

 すると、僕らの世代が変化の後に青春を過ごした最初の世代ということになる。守るものもないし、満員電車に乗っても仕方ないことも身に染みて分かっている。つまり、僕らは未来のための価値を自分たちの手で創れるはじめての世代なのだ。

 大法螺吹きだと言われるのを承知の上で、僕はその覚悟で生きているし、これからも生きていきたいと言い続ける。


 【フォト】 たまには真面目に、元BCG代表の内田和成@大隈講堂。